2004-07-11 ナツのイカヅチ 有象無象 彼方の山の向こうに遠雷の轟く。 地を打ち鳴らす鼓の響き絶えざる、 天上に燃える真っ白な火の漏れる其の度に、 真っ闇の底に息を潜めて沈んでいる家や動物や人間どもの 静かに怯える声がする声がする。 こんなにも我ら紫白の光が恐ろしいのだと。 盾するにあまりに脆い夜の闇に それでもみな逃げ込む一時の眠り求めて。 天の暴虐する鼓吹の向こうに、 それでもどうか世界の眠り給へと祈らん。 (0500時)