何とはなしに夜を歩きたくなった。月は出ていないが乾いた風の吹くよい夜だった。 山の中腹の住宅街は、1時を過ぎたばかりなのにすっかり眠っているようだった。オレと、外灯に照らされて気まぐれに歩くオレの影だけが起きていた。 いつものように坂を上っ…
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