零〜zero〜

雪。散髪。

というわけで授業は適当に切り上げて、ゲームキューブスマブラDXでも買って遊ぼうと思って店を回るもどこにもなしヽ(`Д´)ノ
代わりにPS2、の「」(TECMO)を購入。新作の方は安くなってからという由緒正しき貧乏人根性全開で生きてます、はい。
で、プレイ。
 
………(`・ω・´)
………(゜Д゜ )
………(((( ;゜Д゜))))
………へ (; ´Д゜)ノ
 
こえーんだよ、ばか。
いやほんと。ごめんなさい。すいません。おしっこちびりそうですからこれ以上おどかすの堪忍な?(涙目で)
つーくらい怖いです。バイオのゴシック&モンスターパニックホラーもサイレトヒルのイカレた精神世界も十分勘弁願いたい代物でしたが、こいつぁまた凄いです。もの凄い和なホラーです。ジャパニーズゴシックホラーとでもいうのかしらん、そもそもそんな概念、映像作品製作の隆盛を誇るようになる近年に至るまで存在していたのかどうかも怪しいところですが、その和ホラーを見事にゲームに昇華させてます。
ゲームである以上、自分で動かしておもしろくなければ話にならないのですが、ホラーゲームの場合、これに自分で動かして怖くなければならないということが要求されます。
ところがこれが曲者で、反対にゲームに慣れてしまうと怖くなくなってしまうということが往々に起きてしまうわけです。バイオハザードを例にとると、ゾンビは無視して横をすり抜け、後半弾が余りまくりなので有り余る火力で化物爽快虐殺ゲーに変わってしまったり。
そう、プレイヤはゲームに慣れるものだから、それ以外の部分、必然的に演出で勝負をかけていくことになるわけです。この演出こそが、その作品の世界観と表裏一体になっていて、バイオなら(作品によっても違うけど)迫り来るモンスター(だから敵を軽く殺せるようになると根底から怖さが薄れるという欠点を持っている)、サイレントヒルなら霧の向こうの異形と闇の底の狂える世界(これも根本的にバイオなゲームなんで熟練度によって怖さは薄れるが、世界が文字通りイカレてるのでバイオよりはまし)といった感じ。
さてこの零であるが……
……(゜ー゜ )
……(゜┐゜ )
こえーんだよ、ぼけ。
いや、だって後ろを幽霊がスーって……振り向くといないし(´д`;)
鏡になんか女が映ってる……人形がこっち見てる……女の人の後ろからたくさんの手が……白い着物を着た女が口元だけ笑って……
イヤアァァァァァァ!!!」などとゲーム中で激しく叫ばれた日には俺がイヤだよと尿を垂れ流しながら悪態つくこと請負です。勢いあまって糞も噴出しかねん。
と、上記の説明ではまったくわからないだろうからしょうがなく説明してやると、この作品はアメリカンホラーの如く直接的な脅威をぶつけるという方法ではなく、人が恐怖を感じる「場」を作り「間」をコントロールしそして「虚」をつくという、それっぽい言葉を並べ立てるとこんな感じのゲームなわけだ。それほど体系的に映像メディアを享受・分析・比較したわけではないからこのような文章を記すのは僭越の謗りを免れぬのだが、それでも敢えて云うなら、日本において最も恐怖を想起させる要素は何か、といったらそれはジェイソンの斧ではなくて部屋の隅の暗がりに居る"何か"なのである。冷蔵庫の裏のハブなのである。顔は笑いながら密やかに裏切りを進行させる友であり恋人であり家族なのだ。
極めて単純にシンボライズされた死神が無差別無慈悲に死を運んでくるというB級ホラーの王道は確かに死ぬという恐怖を手軽に見せてくれるが、日本の伝統(?)のホラー手法は想像力を最大限に活かし、死ではない、しかし純粋に人間の心の恐怖するところを描き出すものなのだ。
貞子はブラウン管から這い出し画面に近づくところで終わるし、伽椰子が直接的に手をかけていくシーンがあるわけでもない。彼女達ジャパニーズホラーの大御所幽霊(というか化物というかモンスターというか……)は直接の殺人はまったくなくても、いやむしろ直接描写がまったくないからこそ、無性に怖い。映画の中のキャラクタも、映画の観客も、その感じている恐怖は死の予感とかそういうものではなく、ただその存在が目前にあることが怖い*1。これから何が起こるのか、それすらわからない「想像の先にある恐怖」こそが少なくとも近年の評価されているジャパンホラーの主流であるように思える。
この流れを演出手法に組み込みつつ、舞台は山中深い遠い昔に住む者のなくなった広大な日本家屋、戦闘はカメラで撮影という形をとることにより霊の形相を一生懸命見つめなければならなくするという、まさしく嫌がらせそのもの。着物だ鎧だ日本人形だと和のイヤなホラー小道具を散らばせた薄暗い家屋を探検する女子高生……ゲームのお約束だからしょうがないかもしれないけど、よくよく考えるとこいつもどうかしてます、間違いなく。
でもゲームは怖いけど主人公女子高生の短いスカートから覗くフトモモが素晴らしい出来映え。パンツは見えないのかとついテレビを下から覗き込みたくなるようないい仕事です。オトコノコならしょうがないよね?

*1:死と恐怖を完璧に切り離すことができるか、という問いは実におもしろそうだが、命ある者にはなかなか実証的に解決する方法がなさそうな